連載第四十五回目

★二度目の起業
こうして’95年8月に2度目の起業を広告代理店でしたんですが、年末に大仕事を終えてホッとしたのか、’96年初頭からウツ気味になり、新しい新規の広告仕事をヤル気がしない。私の場合は、営業+コピーライティングでしたが、やってる人はわかるでしょうが、文章を書くのはキツイ。貰った広告代以上の成果・効果を上げようとしてましたので、チラシ一枚の仕事でも、結構、全精力を注ぎ込んで書く。コレに疲れた頃、以前、東京で勤務していた出版社・ビジネス社から「博多地区の書店廻りの営業を代行でしないか?」と言われ、だれているしやってみるかと。これは、ビジネス社が出す毎月の新刊見本を持ち、書店を廻って注文を取る+既刊の本の追加注文を取る+問屋=東販の在庫整理・・・などでした。元々は広告などの飛び込み営業の経験がありましたから、まあ、気軽にやってみるかと、月に1週間くらい、博多&小倉の大手書店を廻りました。
しかし、これがどうもダメでしたね。過去の経験でも、同じ人のところに顔を出し、なんとなく世間話をしてのルートセールスがダメなんですね。かつ、サラリーマン担当者相手のお願い営業。いやいや行くモンだから、ますますウツ気味になり、これは半年でやめました。
★著者自ら本屋廻り
ただ、自分の本を出してから、弱者の戦略として本屋廻りを今も著者自らやるんですが、8年前に比べると自分も成長しているから楽勝。かつ、注文を取るのではなく、自分の本をヨロシクお願いします!と言うだけだから気楽。やってみると、本屋はどこも「著者自らが挨拶に来るなんて感心だね。じゃあ、平積みにしてあげよう」で効果大。なぜかねー、著者は威張るんですね。本屋廻りなんてしない。本を出せばあとは売れるかどうかをじっと待つ。著者が挨拶まわりなんてバカじゃないの?とよく言われますが、これがまさに弱者の接近戦。著屋も作家もコンサルもコピーライターもデザイナー税理士やなんかの資格屋も先生業も、いかに力があっても、威張って待っているだけじゃ仕事は来ない。外に出て頭を下げる営業が大事ですね。営業と言っても、売り込みではなく、挨拶回りでいいんです。ちょっと近くまで来ました・・・で、すぐに帰る・・・。
これは「小さな会社☆儲けのルール」の営業戦略の項目でも書いた「再度訪問式営業」で、営業経験ない人でもできる。・・・と今では思いますが、最初はなかなか慣れませんね。でも、なんでも最初からうまくは行かない。練習ですね。