連載第五十五回目

★ウツになる
こうしてウツになり、2度目の本の執筆も挫折中断。ヤル気もなく、毎日、夢遊病者のように公園や図書館に行って人生系の本を読んだり、物思いに耽ったり・・。
たまに今までのお客から仕事が入ると、いやいや身を引きずるようにして行き、愛想笑いでなんとか話し、こういうときは広告文章を考えるのも苦痛で、端から見たら何も変わらないみたいですが、精神的にはもの凄く苦しかったですね。
水中で息をガマンしているような感じ。そしてまた、動かねばと、様々な新興宗教の悩みを解決する会?に行ったり、内観の寺研修に参加したり、わけのわからない呪文を唱えたり、またも心療内科へ行って薬を飲んだりしましたが、ほぼ、(私の場合)何の効果もありませんでした(ただ、今、ウツが流行ってますが、人によっては薬で治ります。その後、元気になり、ウツだと告白したら、様々な知人が俺もウツだと相談に来られました。まあ、様々なウツの症状があります。どうしようもない人は、専門家を訪ねることを薦めます)。
★苦しみともがき
そんな2000年4月6日、師匠であるコンサルタントのランチェスター経営(株)竹田先生http://www.hf.rim.or.jp/~kaya/93takeda.htmlから、あんたも講演をしてみなさいと言われ、半ばヤケクソになっていたのもあり、過去の広告のお客での成功事例をまとめ、しゃべりまくりました。それまで、福岡大学で学生の前で体験談を話したことはあったんですが、公の大人の場では初めて。最初は緊張しましたが、話すうちにとまらなくなり、1時間半の予定を遥かに越えて2時間。これが思いのほか好評で、あとでビデオを見て、自分でもなかなかなものだと思いました。誰でも、自分の経験なら話せるんですね。
興奮して、これでウツも吹っ飛んだ!と思ったんですが、数日後にはまた落ち込み、またも図書館なんかに籠もり、飯田史彦の「生きがいの創造」なんて本をむさぼり読んだり、様々な勉強会に出たりしました。その頃の手帳日記を見ると面白いですね。毎日、「復活の兆し。大丈夫だ」「陽転思考!」「常にOOで良かった!と考える」「感謝!」「人生は今の連続。今を一所懸命!」なーんて書いてるんですね。まあ、こんな事を書いたり唱えたりしても、そうは簡単に奇跡が起きて大復活!はないんですが、この頃の苦しみともがきは、今の私にとってものすごい財産になっています。