連載第六十六回目

★一年間で一万人
こうして2003年は、声がかかってスケジュールが空いていたら講演や研修や単発相談に乗らせていただき、気づいたら1年で約5000枚の名刺が残っていました。年間365日で内勤や仕事のない日を除いた実質稼働を250日とすると、1日平均約20人と面談雑談。これ以外に、電話やメール・FAXでの会話が1日数十はありますから、年間で軽く1万人の方とは接触を持ったことになります。
まあ、名刺やメールアドレスの管理もまだできてなく、単なる名刺コレクターの域を出ていませんし、広く浅いつき合いが大半ですが、この1万人との「接近戦」が最大の財産ですね。
事実、こんな私でも実際に会って気に入ってくれ、その多くの人が「小さな会社★儲けのルール」を周囲の社長さんやビジネスマンへ勧めてくれました。中には本をお客さんへの手土産に定期的に使ってくれる人もいて、こういう読者の方達のお陰で、「楽天ブックス」ではビジネス書2003年年間ベストセラーで1位にさせてもらました(2003年1/2の楽天ブックスニュース発表)。もう、感謝しかないですね。
★ローカル限定出版
そして、最初に出版が決まっていながら延び延びになっていた2冊目「逆転バカ社長:天職発見の人生マニュアル」が2004年の1月末に発売。これは福岡の小さなローカル出版社「石風社」が発売元で、書店ルートでは福岡地区以外には流れていません(ネットでは全国発売)。ですから1冊目ほどは売れていませんが既に第2刷となり、地場出版業界では平均約2000冊のところ現在7000部で、ローカル限定出版としては大健闘です。
「栢野さんは本が出せてラッキーでしたね」とよく言われます。しかし、私に言わせたら、これはラッキーでも何でもない。誰にでもチャンスはあると思います。出版不況とは言われますが、出版社は常に新しい書き手を捜しています。でも、「待っているだけ」では話は来ません。
★本は誰でも出せる
最近、増えているのは「メルマガ」や「楽天日記」を出し、読者やアクセスを増やして出版編集者の注目を浴び、本の出版に結びつけるという方法。私の友人では「がんばれ社長」の武沢さん、「営業マンは断ることを覚えなさい」の石原さん、「週末起業」の藤井さん、「経営戦略考」の森さん他がいます。
また、大阪の「自然産業振興・売上増進会」の栗本さんの場合、企画書を書いて約20社へ送って交渉し、何度も断られながらも最後には「もっと儲かりまっせ」をアサ出版から出しました。
私も最初に出版が決まった「逆転バカ社長」の場合、メルマガも何も出していない2002年3月、書き上げた原稿と企画書を東京の出版社約30社へ送り、当然?全滅。しかし、ダメ元で電話をして直接訪問して会った地元「石風社」藤村さんに、最後の最後で認めてもらい、OKとなりました。
昨日、栗本さんとも話したんですが、「本は誰でも出せる。ただ、出そうと思っても書かない。メルマガも楽天日記もホームページも書かない。かつ、出版社に何のアプローチもしない。それでいて、いつか本を出したい・・・は無理だよね」で意見が一致しました。
前述の石原さんは「行動すれば次の現実」とよく言います。「行動すれば」次の現実。また、私が毎週勉強しているSMI成功哲学では「チャンスは、座して待っていても訪れない。アタックし、挑む人だけが勝ち取れるのです」と言います。
やってみたい、ああなりたい・・やっても金銭的なリスクは大したことない・・・失敗しても多少の恥を書くだけだ・・・。頭の隅の残っている「諦めきれない夢や目標」を実現するには、「一歩踏み出す行動」からだと思うのです。たとえ失敗に終わっても、その行動と経験は、のちの人生に必ず有益な糧となります。