連載第二回目

★上手い話にゃ裏がある?
「金持ち父さん貧乏父さん」には、不動産投資の有利さがしつこいぐらい書いてある。しかし、ローンを組む難しさは書かれていない。日本とアメリカでは事情が違うのだが、私はそこをきれいさっぱり見落として、こう考えた。
「アパートを1棟買って、毎月20万円ずつローンを返す。家賃収入が30万円なら月10万円のキャッシュフローだ。」
思い立ったら吉日。ヤフーで『不動産投資』を検索した。あるわ、あるわ。けど、どれも私にはべラボーに高い。
しかし、ここで諦めるわけにはいかない。
「私に買える物件はどこにあるんだろう?」
あちこち探しまわって、j-reinというサイトを見つけた。
エリア別の売り物件が見やすい一覧表になっている。
まずは自分の地元を探すが、めぼしい物件が全くない。
「ふ~む・・・やっぱないなぁ~」と出るのはため息ばかり。
そこで九州全域にエリアを広げて検索をかけてみると・・・。
「んっ?これいいんじゃない?」1つの物件が目に止まった。
宮崎県に魅力的な物件を発見!
1Kの部屋が22室ある2階建てアパート。4700万円也。
★不動産会社にアクセス
到底買える金額でないことは承知の上で、不動産会社にメールを出してみた。担当者と何度かやりとりするうちに、このアパートは建築してから15年経っていて、ほぼ満室であることがわかった。売りに出してからもう長いらしい。
なんでも、一度は商談がまとまりかけたのだが、途中で立ち消えになったとか。理由は教えてもらえなかった。
22室はどれも同じような広さと間取りだが、家賃が月38,000円の部屋もあれば42,000円のもある。大体平均すると40,000円というところか。
部屋によって少しずつ家賃が違うのは、入居の時期や部屋の位置によるのだということも何となくわかってきた。
担当者は親切で、現地を案内してあげましょう、ローンを組むなら地元の信用金庫を紹介しましょうと言ってくれた。しかしヒネクレ者の私は、その親切さに不信感を持った。
「なんか怪しい」そう直感した。