連載第五十八回目

★テーマは「天職」
こうして4年ごし4回目?の本の原稿書きにチャレンジしたんですが、この時点では勿論、出版社からのオファーも何もありません。
先の見えないゴールに向かい、ただただ、今までに会った偉人=ベンチャー大学に迎えたゲストの起業家人生を、一人一人まとめていきました。テーマは「天職」。人はどうやって天職に巡り会ったのか???
実はこの本の原稿を書いている時点でも、私自身、自分の天職は発見できていませんでした。大学を卒業してから、転職・転職の繰り返し。それも失敗ばかり。成り行きで独立もしていましたが、もうずっと年収も300万前後で生活はサイテーレベル。
去年、経済評論家「森永卓郎」が「年収300万円時代の経済学」なんて本を出しましたが、あんな東大を出て役人・大企業・UFJ総研・・と、一度も自分は年収300万円も経験してない評論家には絶対に負けないほど、様々な極貧生活術を実行していました。
★極貧生活術
移動は自転車、外では缶コーヒーなどは飲まない、菓子パンは3つにちぎって3日は持たせる、飲み会も2次会には行かない、服も5年以上買わない、傘やタオルも拾ったヤツを使う、トイレの水も「小」をたくみに使って水道代を浮かす、チラシも裏が白いヤツは全部プリント要に収集する、セミナー参加も無料のヤツをマメにチェック、外食の際もノリ弁や400円以下のものしか食べない…etc。
こうして生活を削りに削り、まさに身を切るような想いで原稿を書き、もう今回で「本を出す!」と言うのは4回目だし、年賀状にまで書いたし、とにかく書かねば恥を書くし、自分自身の存在意義というか、他もいろいろ考えたけど、もうこれしかない!と、会社ははほとんど休業状態で、2001年12月~2002年2月末、人の天職発見プロセスを文章に書きながら、自分の天職探しもしていました。俺は作家になる!?!?
しかし、本は売れてもせいぜい1万部程度だし、印税も数十万円程度だし、なにより出版社も何も決まっていない。地方や素人は自費出版が普通ですが、最低でも300万はかかるという。そんな金はない・・どうするんだ・・・と想いながらも、なんとか25人ほどの「天職発見ストーリー」を書き上げ、その前後で「本の書き方・出し方」みたいな本を読み、「挨拶+目次+内容の一部」をまとめ、ダメモトで約30社の出版社へ送りました。コネも知り合いも一人もいませんでしたが、まあ、とにかく送るしかないと