連載第五十二回目

★スゴイ人物との出会い
こうしてウツとスランプから脱した’98年の11月、スゴイ人物との出会いがありました。ある日、以前からつき合っていた博多の居酒屋チェーン「ぶあいそ」の溝上社長が、ヤクザみたいな若者を連れてきました。聞くと、以前は三和銀行にいて、「ぶあいそ」を立て直したと。その後、住宅リフォーム会社にいたが、今回独立をする。しかし、名刺やパンフを創ろうとしたが、新会社でどこの印刷・広告会社も与信が通らなくて受けてくれない。なんとか栢野のインタークロスでできないかと。ざっと約500万円の仕事ですが、回収できないと大損害になる。成功するかどうかもわからない。ここは人物を見極めようと、約4時間ほど話や飲み会でヒヤリング。今まで多くの起業家を「ベンチャー大学」で見てきた勘で、これはイケル!と仕事を受けることを決意。かつ、将来は上場も目指すと云うことで、まずは「ベンチャー大学」のゲスト講演をさせ、その後にメンバーに出資希望者募集を告知。私の他、ランチェスター経営の竹田先生、明太子日本一「ふくや」川原社長、ブティックオーナー、サラリーマンなどから、一気に700万円が集まりました。
★リフォーム業界
今から6年前の話ですが、当時はまだまだリフォーム業界は悪徳セールスが横行し(今も?)、イメージは悪かったです。しかし、市場はある。伸びている。一方で、リフォームの仕事は泥臭く、大手やエリートは本気で参入しない。これは「弱者必勝の商品戦略」の考え方ではチャンスがある。他の業界と同じく、マジメにコツコツ、お客にとって喜ばれ役に立つことをやれば成功する。かつ、この小笠原と云う男は静岡出身で、中学時代は番長だった。番長=統率力があり、三和銀行時代の計数管理や仕事ぶりを考えると、遅れたリフォーム業界でなら行けるな・・・。勿論、私なりには反応が上がる広告やチラシを創り、かつ、既に勉強していた「竹田ランチェスター戦略」も教え、彼はその通りに実行しました。
あれから6年。途中、何度も倒産の危機がありましたが、そのホームテック(株):福岡本社:は社員300名で年商は今年40億に成長。株式上場を支援するベンチャーキャピタルも数社出資し、早ければ今年か来年、東証へ上場します。先方からは感謝もされていますが、私自身もホームテック:小笠原社長からは多くのことを学びました。まさに人生は出逢いで変わるなと実感しています。